「バランタイン ファイネスト」は、「バランタイン」の最もエントリーモデルであり、安定感抜群の王道スコッチウイスキーです。スーパーなどでもよく見かけると思います。
価格も手ごろで、初めてスコッチウイスキーを試してみたい方や、日常的に楽しみたい方にもおすすめです。このレビューでは、バランタイン ファイネストの特徴と魅力について詳しく解説していきます。
バランタインについて


バランタインの歴史
「バランタイン」は、スコッチウイスキーの歴史を築いてきた王道ブランドです。その創業者である「ジョージ・バランタイン」の名を冠しています。1827年、当時19歳だったバランタインはスコットランドで小さな食料品店を開きました。ちょうどその頃、スコットランドではウイスキーの関税が大きく緩和され、次々と認可を受けたウイスキー蒸留所が誕生していました。ジョージ・バランタインは食料品店の事業を拡大しつつ、ウイスキーをブレンドするという新たな可能性に目覚め、1853年にはモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーを販売しました。こうして、ブレンデッドウイスキー「バランタイン」のブランドを確固たるものにしていったのです。
約100年以上前の1910年に誕生したのが、「バランタイン ファイネスト」です。そして、1952年にはバランタイン17年が初めて日本に上陸しました。現在、バランタインはジョニーウォーカーに次いでスコッチウイスキー販売量で世界第2位を誇ります。
現在、バランタインはフランスの世界的酒造メーカーであるペルノ・リカール社が保有しています。そのため、バランタインはペルノ・リカール社が保持する原酒を中心にブレンドされています。
バランタインの魅力
バランタイン最大の魅力は、創業当時から一貫してこだわり続けてきたブレンド技術です。バランタインが目指すのは、それぞれのウイスキーのバランスと調和。一つのウイスキーが際立つのではなく、ウイスキー全体のバランスが重視されています。この「バランタイン ファイネスト」には40種類以上のウイスキーがブレンドされています。現在のバランタインのキーモルトは、「スキャパ」、「ミルトンダフ」、「グレンバーギー」、「グレントファース」の4種類を中心に作られています。
バランタイン ファイネストの基本情報


ブランド | Ballantine’s(バランタイン) |
原産地 | スコットランド |
アルコール度数 | 40% |
容量 | 700ml |
種別 | ブレンデッドウイスキー |
熟成年数 | 表記なし |
キーモルト | –グレンバーギー(スペイサイド) –ミルトンダフ(スペイサイド) –スキャパ(アイランズ) –グレントファース(スペイサイド) |


「バランタイン ファイネスト」はブレンデッドウイスキーであり、バランタインの中でも最も手に届きやすいエントリーモデルとなっています。ブレンデッドウイスキーとは、大麦から作られるモルトウイスキーと、大麦やトウモロコシ、小麦などを原料としたグレーンウイスキーをブレンドして作られる、まろやかな味わいのウイスキーです。
「バランタイン ファイネスト」はエントリーモデルにもかかわらず、約40種もの原酒がブレンドされており、クセと飲みやすさのバランスが絶妙なウイスキーに仕上がっています。このウイスキーはスモーキーさや木香を強調するのではなく、豊かでなめらかな風味を追求した一本です。ブレンデッドスコッチの魅力を知るのに最適の一本だと思います。
香りはバニラや蜂蜜を思わせる甘く華やかな香りや、リンゴや洋ナシのようなフルーティな香りが際立っており、味わいは甘くフルーティでとてもなめらかで飲みやすいです。爽やかなハイボールと絶妙にマッチする一本となっています。
実際にテイスティング


それでは、ストレート、ロック、ハイボールの3種類の飲み方でテイスティングしていきます。
ストレート


このウイスキーは、最初に蜂蜜のような甘さが広がり、続いてリンゴのようなフレッシュな味わいが口に広がります。余韻には少しビターな印象があり、アルコール感も感じられますが、全体として口当たりから後味まで非常になめらかです。
ロック


ロックにすると、果実感や甘さが際立ち、全体的に軽快で飲みやすい味わいになります。余韻にはバニラの甘さが感じられ、アルコールの辛さやビター感が和らぎ、華やかな風味が際立っています。とても美味しいです。
ハイボール


香りはフルーツの爽やかさがあり、味わいにはバニラのような甘さが際立ちます。全体的になめらかで、とても飲みやすい仕上がりです。ビター感とのバランスも見事に取れています。


総合評価
「バランタイン ファイネスト」の評価


- 1,000円台では信じられないほどなめらかでバランスの取れた味わいです。また、同価格帯でこれほどのバニラ感を楽しめるものは少ないため、コストパフォーマンスは非常に高いです。
- フルーティーさや甘さ、スパイシーさ、そして若干のピート感がバランス良く感じられるこのウイスキーは、ブレンデッドスコッチの魅力を知るのに最適な一本です。
- 値段や熟成年数を考慮すれば仕方がないかもしれませんが、アルコールの辛さは感じられます。
テイスティングノート


色
きれいな黄金色
香り
ほのかなバニラ香、青リンゴや洋ナシのようなフルーツ香、花のようなフローラル香。アルコール感はほとんどありません。
味わい
口当たりはとてもまろやか。バニラのような甘さ、フルーティさ、スパイシーさ、ビターさを一度に感じます。まとまっていてブレンデッドウイスキーとして完成度は高いですが、普段シングルモルトに飲みなれた人には若干物足りなさを感じるかもしれないです。
余韻
甘さとビターさが舌に残ります。
おすすめの飲み方
飲み方 | おすすめ度 |
---|---|
ストレート | |
ロック | |
ハイボール |
一番のおすすめはロックです。この飲み方が、ビター感やアルコール感を抑え、華やかなバニラの風味を最も楽しめる飲み方だと思います。また、ハイボールも爽やかで飲みやすく、おすすめです。ストレートでは、熟成年数が短いため、アルコールの辛さやビター感が強く感じられるので、個人的にはあまりおすすめしません。
バランタイン ファイネストに合う料理・おつまみ


ナッツ類、生チョコがおすすめです。
まとめ
今回は、王道スコッチであるバランタインのエントリーモデル「バランタイン ファイネスト」をレビューしました。
バランタイン ファイネストは1,000円台前半で購入できるにもかかわらず、40種類以上もの原酒がバランスよくブレンドされているため、非常になめらかでバランスの取れた飲みやすいウイスキーです。
「初めてウイスキーを買ってみようかな」「安くておいしい常飲酒を探している」という方には、とてもおすすめです。ハイボールにもよく合うので、ぜひ試してみてください。
それでは、良いウイスキーライフをお過ごしください。





